「ケンカっぱやい子は一度とことんやらせてみたら良い」
こんな言葉を聞いた事はありませんか?
最初はネットで読んだのか、イヌを扱うプロの言葉として
聞いたのか定かではありませんが、今でも時々耳にします。
訓練士でも「一緒に住まざるを得ない場合(ケンカを)やらせて、
順位を決めるという方法もある」とおっしゃる方もいます。
ですが、自分の経験から言いますと絶対ケンカはさせちゃダメです。
当時、私の家にも血気盛んな若者がおりまして、
チアフルでフレンドリーなパピー時代を経て
うちの子は誰とでも仲良く出来ておりこう!なんて思っていたら、とんでもない!
心の成熟とともにテリアなオス気質が顔をもたげてきました。
小さい芽のうちに対処すれば良かったんですが、しませんでした。
(どうしていいかわかりませんでした。)
お祭りドッグショーを楽しみたいので虚勢をしていませんでしたから
なおさら他の未虚勢オスの匂いが刺激になるようです。
で「とことんやらせてみれば良い」となりましたが、これが痛恨の大失敗。
世紀の一戦で得た物は、永遠のライバルと喧嘩上等!な行動パターンでした。
それ以来、お散歩で他のイヌに吠える事が圧倒的に増えましたし
オラオラ様全開!もう立派なシニアですが、いまだにそれに悩まされています。
(うちの子の名誉のために書いておくと、それ以外は良い子なんですよ~ ←親ばか)
「とことんやらせる」=「どちらかが死んでもかまわない」という事だと思うんです。
決着を付けるってことは、目がつぶれたり、足がもげたり、
何針も縫うほどの大けがをしたり、
闘犬ショーさながらの残酷シーンを目の当たりにする事です。
他の犬種は知りませんが、ワイアは確実に相手の頸動脈を狙い
噛みついたら猛然と首を振り、意識はぶっ飛んで放しません!
それがかつてのお仕事でしたから。
で、我が子の世紀の一戦が始まって、その予想以上の激しさに頭をよぎったのは
「これはヤバい!決着がつかなかったらどうなる?」でした。
テリアの気質を考えたら、「どちらかがおなかを見せたら
降参の印だから喧嘩が治まる」は当てはまらないような気がしますし、
頭に血が上った状態で「これ以上は怪我をするから降参しとこう」なんて
思うとはとても考えにくいです。
恐れを知らず突進し、あきらめない!これがテリアですから。
幸いその時は大けがはなく、水をかけて引き離す事が出来たからよかったものの
私の半端な知識で相手の子まで巻き込んでしまって、本当に申し訳ない事でした。
ちなみに、噛み付いて放さなかったら水をかける。
または誰かと協力して、噛み付いたまま双方を持ち上げるのが良いそうです。
足が踏ん張れない状態では、ずっと噛みつき続ける事が出来ず“そのうち放す”のだとか。
(すぐには放さないってことですよね。それから、どちらか片方だけを持ち上げると、
地面に足がついている方がやりたい放題になります。人の腕も被害にあいます。)
横隔膜あたりを蹴り上げると放すとも聞きましたが、力加減がわかりませんし
もみ合ってる時にうまくその場所にヒットするかもわかりませんね。
お友達のイヌを骨折させる事態になっても困りますし。
家庭内にライバルがいる場合、決着がつけば平和になるかと言えば、
そうもそうでもないようで。
果てしないリベンジ合戦が繰り広げられ、喧嘩をすればするほどエスカレートし
同じスペースを共有する事が出来ないほどの状態になる場合もあります。
(特にメス同士は熾烈なようです)
ヒトにも相当なストレスですよね。
だからとにかく、ファイトさせない事。
これにつきます。
じゃあ、どうすれば良いの?ってことなんですが
ごめんなさい。私はしつけが得意じゃありません。
自分の子に「人を噛まない」と教える以外は自信なしです。
自分もいろいろ悩んでお試し中です。
解決策も提示出来ない不毛な記事になってしまいましたが、
ワイアと暮らし始めた方の参考になれば幸いです。
最近はおとなしいお利口さんワイアがずいぶんと増えた印象ですが
まだまだやんちゃ系も多いですからね!
(初出:2011年12月26日 2019年2月修正)
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